家出をして家を出ても、夜だったので特に行きたいところもないし、家には自分の部屋がないからとりあえず一人になりたくて、車で近所のセリアに行った。
普段はコンタクトだが、この日は外出の予定がなかったから眼鏡のままでしかもすっぴんのまま出てきちゃったから、蛍光灯の明るい店内は非常に居心地が悪かった。
そういえば昔も喧嘩して家を出て、遠くのスーパーの駐車場に行って、こんな時に行く所もなくスーパーの駐車場に来ている自分は情けないなぁと雨の中思っていたことを思い出した。
1時間くらい外で時間を潰し、すっぴん眼鏡での外出は非常に居心地が悪くそろそろ飽きてきたころ夫からメールが来て、感謝が足りなかったと謝罪された。
家に帰ると、夫は10日間くらい徹夜した時のようにげっそりとし、5歳くらい年を取ったように見えた。
夫はいつも変わらず優しくて、コロナになってみんながみんな不自由な生活を強いられていても何も変わらずに毎日淡々といつもニコニコしていた。
「私だけ頑張っているような気がする」時、私は喉の奥が詰まったような感じになる。
号泣する時喉の奥の粘膜が徐々に厚くなり、涙を作る粘液なのかねっとりとした熱いものがこみ上げて、喉をふさいでいく感じのアレ。
その症状がストレスから来ることも漢方薬のコラムで読んだから知っていた。
ふとその症状って夫源病?と思って調べてみたけど、夫に当てはまるものはほとんどなくて、逆に私自身の問題なのだろうと調べてから思った。
私は環境の変化になかなか対応できないタイプで、毎日の夫に合わせた不規則な生活がしんどかったから、その原因となっている夫に八つ当たりをしていたのだと思う。
(もちろん夫が反省したように、最近は私を軽んじている行動が目立っていたのは事実なのだが……)
なかなか朝起きるのが嫌だと言えなくて、察してよと思っていたのかもしれない(さすがに朝起きたくないとは言いづらい)。
初診の検査以来、夫は会社の車を手配することが出来てしばらく私は朝の送迎はしないで済んでいたが、時々車が手配出来ない時は朝駅まで送っていた。
睡眠不足になるとやはり日中の動悸が酷かったので、なるべく朝は起きない方向で現在は調整中である。
ただ「ありがとう」を定型文のように会話に組み込むのではなく、「朝辛いのに起きてくれてありがとう」とか「洗濯物がいっぱいあるのに干すのを手伝えなくてごめんね」とか、そういうちょっとした言葉を添えてくれれば、私はそれで満足なのだ。